アーティスト別にお届けしている「おすすめランキング」、今回のアーティストは、”Human League”(ヒューマン・リーグ)です。
エレクトリック・ポップの覇者の”Human League”ですが、当初は、実験的な音楽で、なかなか商業的な成功をおさめることができませんでした。
創立時のメンバーの”Ian Craig Marsh”と”Martyn Ware”が脱退し(”Heaven17″を結成)、残った”Philip Oakey”が、女性ボーカル2人をスカウトし、新生”Human League”がスタートすると、あの大ヒット曲により、一躍、時代の寵児となりました。
第10位:”Together in Electric Dreams”
“Human League”後期の作品で、再び、エレクトリック・ポップへの回帰が見られる曲です。
“Human League”というよりも、当時、一世を風靡した”Giorgio Moroder”の音がぷんぷん匂いますね。
第9位:”Love Is All That Matters”
一時期なりを潜めていた”Human League”が、”Human”のヒットで再び息を吹き返しました。
その”Human”が、収録されていたアルバム”Crash”からの作品ですが、私は、この”Love Is All That Matters”の方がよくできた作品だと思います。
第8位:”The Lebanon”
最初にこの”The Lebanon”(アルバム”Hysteria”に収録)を聴いたときには、驚きました。
あの華やかなエレクトリック・ポップが全面に押し出されていたアルバム”Dare”の直後だっただけに尚更です。
図太いベース・ギターの前奏とそれに続くギターの音が、もはやエレクトリック・ポップではなくなっていました。
タイトルの”The Lebanon”にしても相当衝撃的でした。
「もう俺のことなんか愛していないんだな!」などと男女の色恋ごとを歌っていたとと思ったら随分重たい社会的なテーマを扱っています。
第7位:”Open Your Heart”
大ヒットしたアルバム”Dare”からの一曲です。
このアルバムは、「あの曲だけじゃないぞ」と”Love Action”とともに奮闘しています。
初期”Human League”のメロディーが愛らしく微笑ましい曲です。
第6位:”Louise”
こちらも、アルバム”Hysteria”の収録曲です。
“The Lebanon”でびっくりしたから、何があってもそう驚きはしません。
これまでになかったノスタルジックで穏やかな曲です。
「僕たち、まだ、恋人たちのようだね。」なんて歌詞も懐古的ですね。
第5位:”I Love You Too Much”
アルバム”Hysteria”にも収録されていますが、ミニ・アルバムの”Fascination”に収録されているバージョンの方が、テンポがよく断然かっこいいです。
第4位:”Life On Your Own”
アルバム”Hysteria”に、収録されている曲で、流行りのエレクトリック・ポップに依存しない楽曲のよさだけで勝負できる曲です。
軽快な曲調とは裏腹に、PVを見る限り、核戦争後の人類が滅亡した「北斗の拳」時代をモチーフにしているようです。
華やかなエレクトリック・ポップも、平和な世の中という限られた条件の中で成り立っている、本当は、はかないものだということを歌っているようです。
第3位:”Don’t You Want Me”
アルバム”Dare”に、収録されているあの曲です。
新生”Human League”が、成功裏にスタートを切れたのも、この曲のおかげです。
第2位:”Fascination”
ミニ・アルバム”Fascination”の表題曲でもある曲です。
アルバム”Dare”と次作の”Hysteria”の間に作られたミニ・アルバムですが、音は断然、ファッショナブルな”Dare”よりですが、アルバム”Dare”の成功に自信をつけたのか、その音は、力強く、輪郭もはっきりとしたサウンドになっています。
第1位:”Mirror Man”
ミニ・アルバム”Fascination”の実力はすごすぎます。
ランク・インはしませんでしたが、他にも、”Hard Times”なんてイカした曲も収録されていました。
それでも、このアルバムのハイライト曲は、やはり”Mirror Man”でしょう。
とてもキャッチーで、”Human League”のエレクトリック・ポップ度も最高潮の曲です。
番外編
“Human League”黎明期(アルバム”Dare”以前)のアルバム”Reproduction”に刻まれた曲”Empire State Human”です。
これでは、なかなか大衆の心をつかむのは難しそうです。
結局、離脱した2人が作った音楽ユニット”Heaven17″も、もっとポップな方向に舵を切りヒット曲も生まれ、お互いによい分裂だったのではないかと思います。
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