何をどれだけ食べたらよいのかは歯が物語っている『食養生セミナー【食編】』

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以前、食と健康を考える『食養生』セミナーの概要編で、『健康のための基本5項目』が大事だというお話をさせていただきましたが、今回は基本5項目のひとつ『食』編についてお話したいと思います。食や健康に関する情報が氾濫している現代社会において、いったい私たちは何をどれだけ食べたらいいのかということがご理解いただけると思います。

日本食は古来より『マクロビオティック』を体現していた!

奥浜名湖のリゾートホテルで開催された『食養生』セミナーの講師は『星野リゾート』滞在型の体質改善プログラムを手掛けた食事療養士の『辻野将之』先生です。

『食養生』を考える上で大切な要素が『健康のための基本5項目』です。ピラミッド型をしていますが、ピラミッドの下にある項目ほど重要な項目となっています。食と健康を考える『食養生』なのに、『食』が一番上にあることを不思議に思うひとがいるかも知れませんが、いくら健康に良いものを食べても、体の調子が悪ければその効果は半減してしまいます。

出典:https://note.com/paraworks/n/n6f3961473d4c

とはいっても『食養生』の『食』(何を食べるかは)私たちのカラダにとってはとても重要な要素ですので、食養生の『食』の理念を学ぶことは健康な生活を送るうえでとても大切なことです。

最近、『マクロビオティック』ということばをよく聞きますが、これは肉食中心の食生活で損なわれた健康を自然と調和した食生活によって取り戻そうという健康法で、「身土不二」「一物全体」「陰陽調和」という理念からなりたっています。もともとは日本の食養指導家の『桜沢如一(さくらざわ・ゆきかず)』氏が提唱したもので、アメリカで普及し日本にも逆輸入という形で伝わってきました。しかし、日本食は古来よりこれらの思想を受け継いできた食事です。それでは、『マクロビオティック』や『食養生』の食に関する基本理念をくわしくみていきましょう。

『身土不二』とは?~南国の果実はカラダを冷やす!

『身土不二』とは、『身』:私たちのカラダやこれまでの行為と『土』:風土や私たちの身のよりどころとなる環境は別物ではない(不二)という意味です。そこに暮らすひとびとはそれらの食べ物を消化しやすいような体内環境となっているということです。例えば暑い南国ではカラダを冷やすための果物が豊富にとれます。日本人がフルーツ好きだといって果物ばかり食べているとカラダを冷やし冷え性の原因にもなります。また、温暖で湿度の高いところで稲が生育することも日本人の主食が米であることと無関係ではありません。同様に旬の食べ物を食べることも『身土不二』の考えによるものです。

『一物全体食』とは?~その対極にあるものは?!

『一物全体食』とは簡単にいうと「一つのものを丸ごと食べる」という意味です。果物なら皮や種、魚なら骨や皮まですべて食べるということです。一物全体食の利点は『命』のあるものをいただくという点です。『命』のあるものはバランスのとれた生命力のある食べ物です。

一物全体食の理念からすれば、コメも精米されたものよりも、ビタミンや食物繊維が豊富な玄米や発芽米の方が理想的です。最近では『全粒粉』でつくられたパンをよくみかけますが、小麦の表皮と胚芽を除いた『小麦粉』と比べて、こちらの方が『一物全体食』の観点に沿ったものだといえます。

それでは、『一物全体食』の対極にあるものとはいったい何でしょうか?

一物全体食の対極にあるものは『精製』です。『精製』した食品の代表的なものに『上白糖(白砂糖)』がありますが、精製した砂糖は消化吸収が良すぎて血糖値の急激な上昇を招き、とりすぎると糖尿病を引き起こす危険があります。人間のカラダに必要な『糖』は米から摂取するのが理想です。

砂糖

『陰陽調和』とは?~ホメオスタシスも同じ原理?!

そして、『マクロビオティック』の最後の理念の『陰陽調和』ですが、これは東洋医学の考え方が色濃く反映されたものです。陰の性質と陽の性質の織りなすメカニズムが、森羅万象に浸透しているという考え方で当然人間のカラダにも当てはまります。西洋医学でも自律神経に『交感神経』と『副交感神経』の2系統の神経があり、このバランスにより体温や血流など人間のカラダを一定に保つメカニズムが働いています。これを『ホメオスタシス(恒常性)』と呼んでいます。

食べ物においても『陰』の食べものと『陽』の食べ物があります。例えばこんな具合です。

  • 動物性・・・陽、 植物性・・・陰
  • 寒い地方で育ったもの・・・陽、暑い地方で育ったもの・・・陰
  • 水分の少ないものは・・・陽、水分の多いものは・・・陰
  • 苦いもの塩辛いものは・・・陽、甘いものすっぱいもの・・・陰

先ほどお話した『南国のフルーツ』は、上の陰の条件をすべて満たしています。カラダを冷やして当然のような気がします。

『食養生』セミナーで講師の辻野先生に、『私はよく冬になるとしもやけができます』と話したら『果物好きでしょう!』とすぐに聞いてきました。フルーツ好きの私は先生の即座の指摘に驚きましたが理にかなった話でした。

『命のある食べもの』!?~味噌汁の味噌は火を止めてから入れる!

そして、『食養生』の『食』に関する理念で大切なことをもうひとつ、それは『命』のあるものをいただくということです。その食べ物に『命があるか』という目安として『酵素』の存在があります。穫れたての新鮮な野菜には『酵素』が含まれていますが、穫れたてでなくても酵素がたくさん含まれている食べ物に『発酵食品』があります。日本食には、醤油や味噌、納豆、鰹節など多くの発酵食品があります。日本人は古来よりその環境に適した発酵食品をとることによって酵素をカラダの中に取り入れてきました。

食養生 日本食

ただ、酵素は熱に弱く、60度以上の熱で30分以上加熱すると死滅してしまいます。そのため味噌汁をつくるときに火を止めてから(もしくはあまり煮立てないように)味噌をいれるのも風味を損ねないようにするために行いますが、食養生の観点からも大切なことです。

何をどれだけ食べたらいいのかは歯の本数をみればわかる!?

『マクロビオティック』や『食養生』の『身土不二』や『一物全体食』の話をしてきましたが、現代は食や健康に関する情報が氾濫していて、健康のためには何をどれだけ食べたらいいのかよくわからない状態ではないでしょうか。

『何をどれだけ食べたらいいのか』という疑問の答えは実は私たちの『歯の本数』にあります。

人間の歯は全部で32本あり、その内訳は肉を食いちぎる『犬歯』が4本、野菜などを切る『切歯』(いわゆる前歯)が上下に4本ずつで計8本、そして穀物をすりつぶす『臼歯』が20本あります。そして、理想的な食べ物の比率は、歯の本数の比率と同様『穀物:5、野菜:2、肉・魚:1』の割合となります。人間の歯は、カラダが欲する食べ物の種類に応じた形と数で構成されているんですね。

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