ビジネスを飛躍させる60日レッスン
『バリュー・ドリブン戦略』
ドナルド・ミラー 著
ダイレクト出版
『ビジネスを飛躍させる60日レッスン』の副題通り、この本は、ビジネススクールで学ぶ経営知識を60日間で身に付けましょうとうコンセプトの本です。
ビジネスに関する知識を60日で身に付けるという点では、この本はビジネスに関する知識を網羅的にまとめていることは事実ですが、その一つ一つの内容が極めて実践的で奥が深いものばかりです。
それもそのはず、著者の『ドナルド・ミラー』氏は今やマーケティングの新常識『ストーリーブランド戦略』の提唱者なのです。
自分自身を市場で取引される商品と見なすというコンセプトに驚き!
この『バリュー・ドリブン戦略』という本が、よくある経営知識を単に解説した本でないということが、1日目の講義内容から明らかです。
1日目の講義テーマ『自分自身を市場で取引される商品と見なす』は衝撃的で、このように自分自身を定義しているビジネスマンは皆無でしょう。
自分自身を市場で取引されるということは、あなたが投資するのにふさわしい人間であるかということを市場に知らしめることです。
投資するのにふさわしいかどうかの基準は、あなたが投資に見合ったリターン(価値)を還元できるかどうかにかかっています。
サラリーマンとして働いている場合でも、投資(給料)に見合った、売上・利益を創出しているかということです。
そのため、2日目以降の講義は、あなたの市場での投資価値を高めるためのレッスンと言い換えてもいいほどです。
本当に儲かるしくみとは!? 経営は飛行機のしくみとよく似ている!?
この『バリュー・ドリブン戦略』という本には、副題の『ビジネスを飛躍させる60日レッスン』の他に、次のようなキャッチコピーが添えられています。
『ビジネス感覚が鍛えられる(学校では学べない)実践的スキルの教科書』
私が惹かれたのは『学校では学べない』というところです。それどころか、社会人として何十年も働いてきたのに未だ学べていなかったことを、21日目の講義で即座に理解することができました。
それは、『本当に儲かるしくみを理解する〜経営は飛行機のしくみとよく似ている』という講義です。
経営のしくみを飛行機が空を飛ぶために連携して働く5つの構成部分に譬えて説明したものです。
まず、飛行機の『胴体』を『間接部門(間接費)』と捉えています。乗客と貨物を載せるための重要な部分です。
乗客を目的地に運ぶという本来の目的を果たす部分でもあります。
飛行機の胴体を間接費として捉えているわけですが、それには従業員の給与、オフィスの賃貸料、事務用の設備などが含まれます。
しかし、これらの経費が膨らんでくると、飛行機を飛ばす(事業を運営する)ことが難しくなってきます。
そして、飛行機の「主翼」は、「製品とサービス」だと言います。翼は揚力を使って胴体を持ち上げます。企業は収益性の高い製品やサービスを売って収入を得て、機体を持ち上げることができるのです。
飛行機の両翼についている2つの『エンジン』にあたるものが、『マーケティング』と『営業(販売)』です。
『マーケティング』と『営業(販売)』は、製品やサービスを売るための推進力となります。
著者の『ドナルド・ミラー』氏は、マーケティング活動を営業活動よりも優先すべきだと言っています。
なぜなら、マーケティング活動があって初めて、営業チームは製品やサービスの販売を後押しできるからと説明しています。
最後は、飛行機の『燃料』にあたるものです。これは『資本』と『キャッシュフロー』です。
どんなにりっぱな飛行機でも燃料が無ければ飛ぶことができません。運転資金とはよく言ったもので燃料が無ければ運転できませんからね。
以上のように『ドナルド・ミラー』氏は事業のしくみを飛行機のしくみに譬えましたが、経営に必要な資源がどのような役割を持って他の経営資源にどう働きかけているかがよくわかるのではないでしょうか。
効果的なウェブサイトを構築するためには!?
私たちブログアフィリエイトビジネスを実践しているものにとって興味深い講義は、34日目の講義です。
34日目の講義は『効果的なウェブサイトを設計する』です。
効果的なウェブサイトを構築するために従うべきルールは『反応テスト』と説明しています。
反応テストというのは、あなたのウェブサイトを5秒間だけ見て訪問者(本書では『原始人』が見てとありますが)が次の3つの質問に答えられるかというものです。
1.このウェブサイトは、どんな商品やサービスを提供しているのか?
2.それによって買い手の生活はどう改善するのか?
3.それを購入するにはどうすればいいのか?
恥ずかしながら、私が運営するブログ(ウェブサイト)は、5秒どころか熟読しても上の3つの質問に訪問者ははっきりと答えを出すことは難しいでしょう。
きっと訪問者はこのウェブサイトはいったい何がいいたいのだろうと困惑したりイライラしたりしていたのではないかと思います。
この質問に答えられるようなウェブサイトを構築していけば、きっともっと読者に読まれるサイトになることは間違いないでしょう。
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