アーティスト別にお届けしている「おすすめランキング」の第5弾は、”10cc”です。
“10cc”と言えば、”I’m Not in Love”というステレオ・タイプな思考をぬぐいさっていただくために、あえてランキング外とさせていただきました。
その代わり、もっと、素晴らしい曲を自信を持ってご紹介させていただきます。
第10位:”Life Line”
私自身、”10cc”最高傑作と思っているアルバム”Bloody Tourist”からの一曲です。
“Eric Stewart”と”Graham Gouldman”の黄金コンビの作品で、”10cc”の美しいメロディー・ラインが堪能できる名曲です。
第9位:”Lovers Anonymous”
大ヒットした”Bloody Tourist”に続いてリリースされたアルバム”Look Hear?”からの作品”Lovers Anonymous”です。
このアルバムは、前作ほどの売上は記録されませんでした。
アルバムのクオリティーは、前作と比べても劣っているわけでもなく、各曲の楽曲もなかなかの出来映えでしたので、なぜそれほど売れなかったのか不思議です。
“Eric Stewart”と”Graham Gouldman”以外のメンバーの作品や、リード・ボーカルを担当する割合が増えたからでしょうか、従来のファンは敬遠したのかも知れません。
それでも、”Lovers Anonymous”は、忘れ去られてほしくない名曲です。
第8位:”Rock’N’Roll Lullaby”
数ある子守唄の中で、この曲”Rock’N’Roll Lullaby”ほど、ロック・ファンの魂を揺さぶる子守唄は他にはないでしょう(アルバム”How Dare You”に収録)。
恐らく、この子守唄を聞かされた赤子は、跳ね起きることでしょう。
しかし、その試練を乗り越えた後は、すくすくと丈夫なロック・フリークとして成長することでしょう。
第7位:”Life Is A Minestrone”
あの名曲、”I’m Not in Love”が収録されている”The Original Soundtrack”からの作品です。
「ほら、”10cc”は、”I’m Not in Love”だけじゃないでしょう!」同じアルバムの中にも他にも、この”Life Is A Minestrone”や、”The Second Sitting For The Last Supper”などの名曲が収録されているのですから。
第6位:”Reds in My Bed”
またまた、アルバム”Bloody Tourist”からの一曲です。
“10cc”ファンの中でも、おや?と思った方がいるのではないでしょうか。
この曲”Reds in My Bed”は、シングル・カットされたわけでもなく、ベスト盤にも収録されていません。
しかも、作曲は、”Eric Stewart”と”Graham Gouldman”のお決まりのコンビではなく、”Eric Stewart”と”Stuart Tosh”の共作で、おまけに、リード・ボーカルは、”Stuart Tosh”です。
にも、関わらず、この曲は、アルバム”Bloody Tourist”の中で、他の曲とよりよく共存して、うまくアルバムに溶け込んでいます。
曲のクオリティーも、黄金コンビによるものと比べても遜色ありません。
第5位:”I’m Mandy Fly Me”
アルバム”How Dare You”に収録されている曲です。
アクが強い”How Dare You”の作品群の中で、比較的親しみやすい正当派のロックです。
“Eric Stewart”狂おしいほどの切ない歌声に、美しい楽曲がよくマッチしています。
第4位:”Dreadlock Holiday”
アルバム”Bloody Tourist”のオープニング・ナンバーであり、このアルバムのテーマ「旅行」をリスナーに印象づける重要な曲でもあります。
レゲエ・サウンドを基調としながら、”10cc”らしい、ハイ・センスな曲の仕上がりをみせています。
第3位:”The Things We Do for Love”
さすが、アルバム”Deceptive Bends”のコンセプトが「愛」をテーマにしているだけあって、美しいラブ・ソングが多数収録されています。
その中でも、この”The Things We Do for Love”は、このアルバムを代表するような曲です。
この曲の邦題は、「愛ゆえに」であり、アルバム”Deceptive Bends”の邦題も「愛ゆえに」ですから、日本でのプロモーションは、この”The Things We Do for Love”を全面に押し出していこうという戦略だったのだと思います。
それだけの魅力が、この”The Things We Do for Love”には、あると思います。
“I’m Not in Love”にも負けない美しい旋律が、多くの聴衆を惹きつけることでしょう。
第2位:”Don’t Hung up”
クセ者ぞろいの異色のアルバム”How Dare You”の中でも、ひときわ異彩を放つ”10cc”の最高傑作と推したい”Don’t Hung up”ですが、万人受けはしないだろうということで、第2位にとどめておきました。
とにかく、芸術性は、非常に高く、何曲もの曲が組み合わされているような大作ですので、ちょっとした覚悟は必要ですが、(“Pink Floyd”(ピンク・フロイド)の”Atom Heart Mother”「原子心母」を聴くときぐらいの覚悟は必要としませんが・・・)一曲聴き終わったときの達成感は十分です。
電話が切れたときの音を、余韻としてかみしめながら呆然としている自分に気がつきます。
第1位:”People in Love”
「愛」がテーマのアルバム”Deceptive Bends”にふさわしいとろけるように甘いラブ・ソング”People in Love”です。
今日から、「”10cc”の代表曲は、”I’m Not in Love”ではなくて、”People in Love”だ!」とふれまわってもらっても全然かまいません。
邦題も、「恋人たちのこと」でしたが、このネーミングも許します。
番外編
“10cc”は、アルバム”How Dare You”を境に、”Lol Creme”と”Kevin Godley”が脱退し、”5cc”ずつに分裂したと揶揄されましたが、実は、残された”Eric Stewart”と”Graham Gouldman”の2人も、バンド解散前に、それぞれがソロ活動をしていた時代がありました。
(”2.5cc”ずつの活動と言いましょうか・・・)
“Eric Stewart”は、”Girls”という映画のサウンド・トラック盤のアルバムをリリースしました。
チャート的には、ふるいませんでしたが、楽曲の方は、”Eric Stewart”らしい美しいメロディーを持つ曲でした。
Spotify プレイリストで聴いてみましょう(^^♪
下記の画面から再生ボタンをタップするとSpotifyのプレイリストでご紹介した曲を聴くことができます。
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