万葉の森公園~手毬展~2020.01.12

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日記
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「令和」になってから、初めての正月を迎えました。
「令和」の典拠、いわゆる出典は「万葉集」の梅花の歌ということですが、「万葉」時代の文化を学べる浜松市浜北区にある「万葉の森公園」に行ってきました。
ちょうど、「手毬展」が開催されていて、正月のこの時期にふさわしい雅な世界を堪能しました。

手毬のつるし飾りがお出迎え

「手毬展」は、万葉の森公園の入り口からすぐのところにある「万葉資料館」で開催されていました。
資料館の玄関には、手毬の「つるし飾り」が来館者を出迎えてくれました。

つるし飾りの横をすり抜けて会場に入ると、大小さまざまな「手毬」が所せましと展示されていました。

たくさん並べられた手毬は壮観な眺めですが、ひとつひとつの手毬を見てみると、繊細でとても綺麗です。
しかも、そのひとつひとつには、いろいろな模様や、鮮やかな色彩の組み合わせで個性的です。
また、いくつかの手毬が組み合わされて飾られることでその美しさはよりいっそう輝いてみえました。

中には、小さな手毬を円形の台に並べて配置されたり、飾りつけにもさまざまな工夫が凝らされていました。

会場の入り口にもありましたが、「つるし雛」のように、いくつかの手毬をつるした飾りつけは、とても華やかです。

色鮮やかな染物

皆さまは、万葉の時代の衣服というと、素朴な色合いのものを連想すると思いますが、当時の人々が身にまとっていた衣装を見ると、その鮮やかさにびっくりするのではないでしょうか。
下は、当時の役人が身に着けていた衣装ですが、意外とカラフルであることがわかります。

また、古代より、日本人の色彩に関わる表現はとても豊かなものがあります。
例えば、「赤」系統の色には、「茜色」(あかねいろ)、朱鷺色(ときいろ)、唐紅(からくれない)など、自然とのかかわりの中から生まれた表現があります。
そのような日本古来の伝統的な色を実際に体感できる展示もありました。
こうした繊細な色彩感覚をいつまでも大事に守っていきたいと思います。

万葉の時代には何を食べていた?

万葉資料館の2階には、当時の人々の暮らしぶりがわかる様々な展示がありました。
その展示から、当時の人々が何を食べていたのかがうかがい知ることができます。
まず、貴族の食事はこんな感じです。


おかずの品数もりっばですが、そのメニューにはびっくりです。
「鮎の塩焼き」、「さざえのつぼ焼き」、「うに」に、そして、「鯛の汁物」高級食材のオンパレードです。
そして、次は下級役人の食事です。


おかずの品数もぐっと減りましたね。
魚は、「鰯の塩焼き」に変わりました。
貴族が「白米」を食べていたのに対し、ごはんは「玄米」です。
貴族の「鯛の汁物」に対し、「わかめの汁物」になっています。
最後は、庶民の食卓です。


気の毒なほど質素です。
自分たちが作った「白米」は食べることはめったになく、もっぱら「粟」や「稗」などの雑穀がほとんどでした。
今では、健康食ですけどね。
ところで、万葉の時代には、今でいう「チーズ」に相当する「蘇」(古代のチーズ)が、貴族の食卓に並べられていたというから驚きです。

当時の住宅事情は?

「衣」、「食」と来れば、最後は「住」です。
当時の人々の住まいはどのようなものだったのでしょうか。
当時の暮らしぶりを再現した模型がありました。
地面に藁を敷いた「竪穴式住居」にくらし、そこには、土でつくられたカマドがあり、そこで炊事が行われていたようです。

さらには、倉庫として使用されたと考えらている「高床式倉庫」などもあり、意外と文化的な暮らしをしていたと思われます。

万葉の和歌を詠んで雅な気分に!

その他公園内には、万葉集に詠まれている万葉植物が植栽されていて、万葉の和歌が添えられています。
園内を散策するだけで、当時の雅な気分にひたることができます。

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