原始脳を説得する6つの刺激とは!?~脳科学マーケティングの秘密に迫る!

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あなたは、消費者の購買行動を決定するメカニズムであるマーケティングの次のような理論を聞いたことがあるでしょうか!?

『消費者は感情で購買を決定し、理性でその理由を補う。』

これを科学的に解明したのが、『脳科学マーケティング』です。

脳科学マーケティングの概要を簡単に解説した記事はこちらから↓

説得の技術:原始脳に売り込む脳科学マーケティングとは!?

上記記事では、相手を説得するためには『原始脳』に響くメッセージを作成すれば効果的だというお話をしましたが、今回は、どのように『原始脳』を説得するにはどのような刺激を利用すればよいのか解説したいと思います。

原始脳を説得するための6つの刺激とは!?

原始脳を説得するための刺激について『クリストフ・モリン』氏と『パトリック・ランヴォワゼ』氏による共著『売れる脳科学〜レプティリアン脳に売れ!』で詳しく解説しています。

『売れる脳科学〜レプティリアン脳に売れ!』書籍レビュー

本書では、原始脳を説得するための6つの刺激を次のように定義しています。

①個人に関わる刺激

②対比できる刺激

③具体的な刺激

④記憶に残る刺激

⑤視覚的な刺激

⑥感情的な刺激

それぞれの刺激についての以下章で詳しく説明します。

原始脳を説得するための刺激〜①個人の刺激:生き残りをかけた刺激

原始脳を活性化させる1つめの刺激は、説得したい相手を中心に添えたメッセージです。

原始脳には生存維持という重要な働きがあり、人は基本的には利己的であり自分に影響のある事柄について何よりも関心を持つように生まれついています。

そのため、売り手が自分の紹介する商品やサービスの特長をいかにアピールしても、見込み客が自分に関係ないと思えば興味を持つこともないでしょう。見込み客に関心を持ってもらうためには、その商品やサービスが見込み客の問題をいかに解決していくかを訴える必要があります。

原始脳を説得するための刺激〜②対比の刺激:ビフォーアフターによる対比

原始脳を活性化させる2つめの刺激は、対比による刺激です。

原始脳が優位に働くことで意思決定が促され、選択肢が少ないときほど意思決定は速くなると言われています。

消費者は選択肢がたくさんある方が、望ましいと思っていますが、実際には最適な商品を見つけるのに貴重なエネルギーを費やすことに対して無意識に抵抗しています。

これを『選択のパラドクス』と言います。

基本的には、人間の脳はその処理に膨大なエネルギーを使うことを嫌う傾向があるのです。

そのため、容易に対比できる刺激をメッセージに織り込むと、消費者に簡単で明白な選択肢を与えることになります。

対比できる刺激の最たる例は、ダイエット広告のビフォーアフターの画像例でしょう。

原始脳を説得するための刺激〜③具体的な刺激:脳はエネルギーの無駄遣いをしない

原始脳を活性化させる3つめの刺激は、具体的な刺激です。

人間の脳は、重さでいうとカラダの2%を占める存在ではありますが、エネルギー全体の20%を消費すると言われています。

エネルギーを消費する2番目の臓器は胃であり、こちらは全体の10%を消費しています。そのため、食後には頭の働きが悪くなります。食後には、脳と胃で激しいエネルギーを巡っての激しい攻防を繰り返しているのです。

メッセージを理解するための精神的努力がいかに簡単か難しいかを示す主観的な判断基準を『処理流ちょう性(または認知容易性)』と呼びますが、人は簡単に理解できる情報の処理を好むという特性があります。

そのため、読み方が難しい名前よりも簡単な名前の方が好まれますし、相手の名前を書くときにも画数の多い漢字は敬遠されます。

つまり、処理流ちょう性の高い、わかりやすいメッセージは相手の脳に負担をかけないため有効だということです。

わかりやすいメッセージとは、比喩や譬えを利用したものや、相手になじみのある表現などです。

原始脳を説得するための刺激〜④記憶に残る刺激:悲劇の方が記憶に残りやすい!?

原始脳を活性化させる4つめの刺激は、記憶に残る刺激です。

『記憶のU字曲線』というものを聞いたことがありますか!?

記憶のU字曲線というのは、人間の記憶というものは、最初に経験したものと最後に経験したものをよく覚えているということです。

例えば、あなたは最初に買った車と最近買った車のことはよく覚えていると思いますが、2番目、3番目の車となるとよく思い出せないのではないでしょうか。比較的大きな買い物である車でさえそうですから、他の事柄となるとなおさらでしょう。

最初に経験したものをよく覚えているというのを『初頭効果』とよび、最近経験したものをよく覚えているというのを『親近効果』と呼びます。

その初頭効果は記憶だけでなく意思決定にも重要な役割を果たしていると考えられています。

人は初めて褒められたときの経験はその後の長いキャリアや行動に大きな影響を及ぼすようになります。

ですから、メッセージの冒頭と締めくくりは、あなたの主張を相手に強く印象づける絶好のチャンスと言えます。

原始脳を説得するための刺激〜⑤視覚的な刺激:人は視覚刺激をすべて処理するわけではない!

原始脳を活性化させる5つめの刺激は、視覚的な刺激です。

ここで興味深いことは、人は視覚刺激をすべて処理しているわけではないことです。

人間の目にはおよそ1億個の受容体がありますが、視神経にある繊維細胞は数百万個ほどであると言われています。

人の視機能の50%が視界の5%以下の情報を処理しているのです。

よく、メッセージには文章だけではなく画像などの視覚情報に訴える方が効果があると言いますが、脳科学的にもその論拠が裏付けられています。

脳内で画像を処理するには、0.013秒しかかからないのに対して、単語を処理するにはその10倍の時間がかかるからです。そして理性脳で意思決定を下すのに0.5秒ほどかかかると言われています。

視覚刺激はどの刺激よりも重要であるのは、視覚刺激を採り入れるとメッセージを最も速く伝えることができるからです。

原始脳を説得するための刺激〜⑥感情的な刺激:人はまず感情的に判断して、その後、理性的に判断する!

原始脳を活性化させる6つめの刺激は、感情的な刺激です。

『消費者は感情で購買を決定し、理性でその理由を補う。』

この記事の冒頭で紹介したマーケティング理論を、まさに脳科学の分野から裏付けています。

意思決定に影響を及ぼす感情の中で、最も大きいのが『後悔への恐怖』というものです。

後悔への恐怖とは、現状よりも悪くなる選択肢を選んだり、あるいは好転する可能性のある選択肢を逃がしたりすることによる後悔への思いです。

ですから、メッセージの効果が最も高いのは、後悔への恐怖を再現した後で、期待を持たせる方法です。

感情の喚起は原始脳の意思決定プロセスを活性化させるのに役立つのは、それが人の記憶を強化することにもつながるからです。

そもそも、感情がなければあなたのメッセージは相手の記憶にも残らないからです。

情報を保持する能力は人間の生存維持に不可欠な能力で、特にネガティブな出来事はポジティブな出来事よりも心に残りやすいと言われています。

このことから、人は印象深い出来事、特に生存が脅かされる出来事をよく覚えているのです。

以上、原始脳を説得するための6つの刺激について見てきましたが、この6つの刺激を組み合わせて使うことも有効です。

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