「マザーファンド」というのは、複数のベビーファンドと呼ばれる投資信託から資金を預かり、それをまとめて運用する投資信託のことです。
マザーファンドのことを「親ファンド」と言ったりします。
「マザーファンド」と「ベビーファンド」の関係を実際の投資信託商品でみてみましょう。
ファンドがファンドに投資!?
「日興五大陸株式ファンド(日興アセットマネジメント)」の例でいうと、このファンドは、「海外株式インデックスMSCIーKOKUSAI」という先進国の株式市場のインデックス・ファンドに、80%、「海外株式インデックスMSCIーエマージング」という新興国の株式市場のインデックス・ファンドに20%の割合で投資しています。
この場合、「海外株式インデックスMSCIーKOKUSAI」と「海外株式インデックスMSCIーエマージング」を「マザーファンド」、「日興五大陸株式ファンド(日興アセットマネジメント)」を「ベビーファンド」といいます。
ファンド・マネージャーが、投資対象となる銘柄を自ら選定せず、別のファンドにそのまま投資するのは、なんだかファンド・マネージャーが楽をしているように思えますが、マザー・ファンドに投資する意味はあります。
マザーファンドに投資する意義
マザーファンドに投資する意味は、ずばり「スケール・メリット」です。
単独のベビーファンドでは、投資できないような規模の大きい投資対象にも、ベビーファンドから集めた多額の資金があれば投資することができます。
さきほどの例の「海外株式インデックスMCSIーKOKUSAI」という先進国の株式市場のインデックス・ファンドを例にとると、「アップル社」や「マイクロソフト社」などの世界の名だたる企業の株式にも相当程度投資しています。
これも、ベビーファンドから集めた多額の資金があるからこそできることだと思います。
また、それぞれのベビーファンドが、個別に投資対象に投資するときのコストの合計に比べて、マザーファンドが一括して同じ投資対象に投資するコストは低く抑えることができます。
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