インターネットビジネスにおいては日々最新の情報テクノロジーが現れて消え、このテクノロジーについていけないとビジネスから取り残されているような気持ちになるかも知れませんが、インターネットビジネスで稼ぐための本質はインターネットビジネスが誕生したときから何ら変わっていません。
そもそも、この『インターネットビジネス』の定義からして怪しいところですが、私は『インターネットビジネス』をマスメディアを使った大量広告・大量販売の従来のビジネスの対極にある個々の顧客にダイレクトに販売を行うビジネスと想定しています。
そういう意味では、『インターネットビジネス』という表現よりも、『インフォビジネス』、『ダイレクトレスポンスビジネス』、『ダイレクトブランドビジネス』といった表現の方がビジネスの本質をついていると思います。ただ、わかりやすさを優先して、世間一般に周知されているこの『インターネットビジネス』という表現を使うことにします。
インターネットビジネスの本質!顧客が求めている問題の解決策をわかりやすく提供する
インターネットビジネスの本質は、『ロバート・スクロブ』氏著書の『インフォ・ビジネス完全ガイド』で述べられている次の言葉につきます。
- 潜在顧客を見つけ出す。
- その顧客が何を一番求めているのかを探りだす。
- それを説得力ある形で提供する。
この言葉からわかるように、『インターネット』を始めとし、最新のテクノロジーを駆使しなければならない理由はひとつもありません。イエローページを使ったり名簿業者から名簿を買って『ダイレクトメール』や電話を使ってマーケティング活動を行ってもまったく問題がないということです。
ただ、『インターネット』などの情報技術を使えば、その効率は格段にあがるということです。情報技術はビジネスを加速する手段になりますが、正しい手段で間違った戦略を実行してもビジネスの成果は得られないということです。
>『ロバート・スクロブ』氏の『インフォ・ビジネス完全ガイド』に関する詳しい情報はこちらから
ビジネスのつまずきは、ターゲット市場選定から始まっている!
『ロバート・スクロブ』氏のインターネットビジネスの本質から考えると、ビジネスの出発点は『市場選定』にあることがわかります。市場を選ぶ前に商品を選ぶようなことを勧めていません。
先に商品を決めてしまうと、その商品を買ってくれる顧客を探さなけらばならないからです。
『ロバート・スクロブ』氏はその著書『インフォ・ビジネス完全ガイド』で理想的な『市場』と次のように表現しています。
理想的な市場は、『釣り堀』のようにエサを求めて今にも食いつきそうな魚がいる場所、しかも一か所にターゲットが集められている場所です。
同じように『新しいビジネスで勝つための最強の選択術』の著者である『ライアン・レヴェスク』氏は同著書でインターネットビジネスに参入することを、『ボートの川下り』に譬えています。この著書は『市場選定』に丸々一冊を費やしている貴重な本であなたがターゲット市場を選ぶときに大変有益な本になるはずです。
>『新しいビジネスで勝つための最強の選択術』の書籍レビューはこちらから
『よどんでいて流れのない川』は、ライバル不在の市場と思われるかも知れませんが、この市場ではいつまでたっても収益があがることはないでしょう。反対に大海のような大型の船舶がいるような市場では強力なライバルに圧倒されることになるはずです。ちょうどよい規模の流れの速い川にあなたのボードを浮かべればその推進力あなたはビジネスの好スタートを切ることができるでしょう。
『ライアン・レヴェスク』氏も『ロバート・スクロブ』氏は市場を選ぶ際にそれぞれ異なる比喩を使っていますが本質的には同じことをいっています。
顧客にはあなたが用意した価値の階段を昇ってもらう!
ターゲット市場が決まれば、その市場が求めている問題の解決策つまりは、あなたの商品とサービスを用意する番です。
ここで大事なことは、見込客にひとつの商品を売ったらそれで終わりではないということです。さらに価値のある商品を提供していかなければ顧客との関係はそれで終わりということになってしまいます。
インターネットビジネスで商品を定義・分類する際に重要な概念に『フロントエンド商品』と『バックエンド素商品』というものがあります。
この概念については、インターネットビジネスの教科書ともいえる『インターネットビジネスマニフェスト』で著者の『リッチ・シェフレン』は詳しく説明しています。
『フロントエンド商品』というのはあなたのビジネス市場において、最初に見込客に売る商品です。
『バックエンド商品』というのは既存の顧客に対して売る商品で『フロントエンド商品』よりも高額で利益率の高いものです。『フロントエンド商品』と『バックエンド商品』の間の商品を『ミドル(商品)』といったりします。
『フロントエンド商品』と『バックエンド商品』の詳しい説明はこちらから
前述の『インフォビジネス完全ガイド』の著者である『ロバート・スクロブ』氏によれば、それは『インフォメーション・マーケティング・ビジネス・ピラミッド』にあたるものです。このピラミッドの底辺は『オプトインメール』や『無料コンテンツ』にあたるもので、ピラミッドの中断には『セミナー』や『コーチングプログラム』そしてピラミッドの頂点には『個別コンサルティング』と続きます。
また、『DotCom Secrets』の著者である『ラッセル・ブランソン』のいうところの『価値の階段』 も著者のいわんとしているところの本質的な意味は同じです。いかにあなたの顧客に価値のあるものを提供し顧客との関係を築いていくかということです。
>『DotCom Secrets』の書籍レビューはこちらから
このように『フロントエンド商品』から始まって徐々に高額の『バックエンド商品』を売ることを『アップセル』ともいいます。
顧客に価値の階段を昇ってもらうしくみが『セールスファネル』!
あなたの顧客に円滑に『価値の階段』を昇ってもらうプロセスが『セールスファネル』です。
『ファネル』というのは『漏斗(じょうご)』という意味ですが、あなたの見込客にはこの『ファネル』に従い、各段階の販売プロセスをたどってもらうことになります。
あなたの仕事はファネルの各段階の『フロントエンド商品』、『ミドル』、『バックエンド商品』の売り込みをかけて、できるだけ多くのリピーターを獲得することにあります。
『ファネル=漏斗』の形状を思い浮かべてもらえばわかると思いますが、漏斗は間口が広くて下の方に行くにしたがって口が細くなっています。
『フロントエンド商品』は幅広い見込客に向けて販売する商品で、ひとたび『フロントエンド商品』を購入した既存の顧客は今度は次の高額商品の見込客になるわけです。当然、既存の顧客が全て『ミドル』や『バックエンド商品』を購入するわけではないのですが、既存の顧客に売り込む方がマーケティングコストも販売の労力もずっと軽減することができるのです。
『セールスファネル』の活動を円滑にするのが『マーケティング』!
そして、この『セールスファネル』の工程を顧客に円滑にたどってもらうことを支援するのが『マーケティング活動』です。マーケティングというと『広告』や『販売プロモーション』を思い浮かべると思いますが、マーケティング活動は見込客を獲得し、既存顧客との関係を維持してビジネスを継続的に発展させる活動すべてを指します。
このマーケティング活動こそが、あなたのインターネットビジネスを成功させる鍵となってきますので、インターネットビジネスの指導者や著作家たちは、この分野に関して自身の存在意義を発揮しようと躍起になっているわけです。
当サイトでもこのマーケティングに関する様々な技法をご紹介していますが、いろいろなアプローチをとりながらもマーケティングの本質に関わるものにはいくつかの共通点があります。
顧客のニーズは顧客に聞いてしまえ!ASK!
『ライアン・レヴェック』氏はその著書『ASK.』で『オンライン売上を爆発的に増やすアンケート術』という技法が有効であると主張しています。
これは、『アンケート・ファネル戦略』というもので、『セールス・ファネル』と同様、見込客がオンライン広告を目にしてから商品を購入するまでにたどる手順を示したものです。まずは顧客の抱えている問題をアンケートによって引き出すのです。
>『アンケート・ファネル戦略』に関する詳しい情報はこちらから
あなたのビジネスのメリットを顧客にわかりやすく物語りで語れ!『ストーリブランド戦略』!
今でこそ、珍しくなくなった『顧客にあなたの商品・サービスのメリットを伝えるには”物語り”の形式をつかうとよい!』という主張があります。
『ドナルド・ミラー』氏は、その著書『ストーリーブランド戦略』で『ストーリーブランド』の概念を提唱した第一人者です。
今日の企業の広告やホームページを見ても、自社の商品・サービスをずらりと並べたものをよく見かけます。
顧客は、企業が提供する商品やサービスの機能自体には興味がありません。興味があるのは顧客自身にとってどんなメリットがあるのかということです。
それをわかりやすく伝えるには顧客を主人公とした顧客の目標を達成するためにその障壁となる問題をいかに取り除くことができるかを物語りの形式でわかりやすく伝えることが大事です。
>『ストーリーブランド戦略』に関する詳しい情報はこちらから
顧客は自分が欲しいものでさへ理解していない『脳科学マーケティング』!
『顧客は必要なものは買わない! 欲しいものを買う!』
これは、現在ではマーケティングの通説になっている理論ですが、『顧客は自分が欲しいものでさへ理解していない』と主張するのが『脳科学マーケティング』の研究・実践者です。
このマーケティングの理論を脳科学の分野から裏付けた本が『クリストフ・モリン』氏と『パトリック・ランヴォワゼ』氏による共著『売れる脳科学〜レプティリアン脳に売れ!』です。
消費者の購買行動は必ずしも経済合理性の力が働かずに不可思議なものがあります。
『消費者は感情でモノを買い、理性で購入した理由を後から説明しようとする。』といわれるように、消費者は『欲望』に基づいた本能的な購買行動をとっているというのです。
以上、3つのマーケティング理論を見てきましたが、ここでそれぞれの理論に共通するものは、いずれも『顧客』が出発点であるということです。
『顧客』は誰なのか? どんな問題を抱えているのか? マーケティングの出発点は顧客を知ることから始まるのです。
もうひとつ重要なことは、顧客にわかりやすいメッセージを届けるということです。
あなたの商品やサービスがどんなに優れているかを顧客に語っても顧客は耳を傾けることはありません。
顧客の関心は自分の生活がどれだけよくなること(恐怖や不安が解消され、快適で豊かに暮らせるか)にあるのです。
『マーケティング』の効果を最大限に発揮する広告と説得!
さきほど、マーケティング活動は『広告』や『販売プロモーション』だけではないとお話しましたが、やはり『広告』と『説得』はマーケティング活動における重要な要素となります。
なぜなら、いくらあなたのビジネスがりっぱな『セールスファネル』を構築したとしてもその内容が顧客に伝わらなければ意味がないからです。そして『広告』はあなたのビジネスの目的や顧客があなたのビジネスから得られる利益を伝える重要な行為だからです。
『インターネットビジネス』がまだ誕生していいない頃から『広告』は企業の成長・存続に欠かせないものでした。よい製品を作っても誰の目にも止まらなければ意味がないからです。
そして、企業は昔から『売れる広告とはどのようなものか』というテーマを探求し続けてきました。
そのため『コピーライティング』や『セールスライティング』という技法が注目されてきました。
『ジム・エドワーズ』氏の著作である『Copywriting Secrets』は、売れる広告を作るためのアイデアがたくさん詰まっている書籍です。
>『コピーライティング』の技法についての詳しい情報はこちらから
『ジム・エドワーズ』氏が紹介した技法は単に『セールスレター』を書くときの参考になるだけではなく、あなたがブログ記事を書くときにもきっと参考になるはずです。
もう一方の『説得』の方ですが、説得というと相手をねじ伏せたり、打ち負かしたりするイメージがありますが、説得には相手との信頼関係が大切です。
『G・リチャード・シェル』氏と『マリオ・ムーサ』氏は、『味方を増やす「口説き」の技術』という著書で、いわゆる口説きのテクニックについて解説しています。『マリオ・ムーサ』氏がいうには『口説き』というのは人間関係に裏打ちされた説得行為であると定義しています。
>『口説き』のテクニックに関する詳しい情報はこちらから
『広告』と『説得』には共通点があります。
特にインターネットビジネスにおける『広告』と『説得』においては販売者と顧客が顔が見えない関係であるためにとりわけ信頼関係が重要です。そして、信用してもらうためには、あなたの専門家であるという権威と、章あなたの提供する商品・サービスが顧客に役に立つという証拠が必要になってきます。
最後に
ここまでお話してきてご理解いただけたと思いますが、『インターネットビジネス』は必ずしもインターネットや最新の情報テクノロジーを使わずとも構築できるものなのです。
ビジネスの価値はあなたの情報(知識・ノウハウ)であって、それを記録する媒体ではないのです。
それが、『ロバート・スクロブ』氏ががその著書『インフォ・ビジネス完全ガイド』でいっている『あなたの商品は情報それ自体であって、その情報を提供する媒体ではない!』という意味なのです。
ですから、最新の情報テクノジーがあなたのビジネスにどのような効率性を生むのかという視点で情報テクノロジーと付き合えばよいので、それらをどう使って実現していくのかは外部の専門家に頼ってもよいのです。
大事なところは、インターネットビジネスの本質をよく理解してあなたのビジネスをどう構築していくかなのです。
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